2050年のエネルギー消費量は東日本大震災350回分になる

日本で年々人口減少が進む一方で世界的には人口増加が続いており、それに伴いエネルギー消費量も増加しています。

これは、人が生活するために必要な食べ物やモノの生産・加工にはエネルギーが必要になるからです。

「脱炭素」やクリーンエネルギーが叫ばれる中、どうやってエネルギー消費の増加を賄うのか?

統計結果を基に推測していきたいと思います。

エネルギー業界への投資を考えている方には参考になる情報と思いますので、ぜひご覧ください。

2050年のエネルギー消費量予測

2050年のエネルギー予測

上のグラフは、2000~2018年までの世界のエネルギー消費量から2050年までのエネルギー消費量を予測したものです。
縦軸は消費エネルギーで単位はEJ(エクサジュール)、横軸は年度を示しています。

EJ(エクサジュール)

単位のEJ(エクサジュール)はJ(ジュール)の10の18乗を意味します。
どの程度のエネルギー量かというと、例えば東日本大震災のマグニチュードは9.0ですが、その際に放出されたエネルギー総量は2.0EJとされています。

現在のエネルギー消費量は約600EJですが、2050年には700EJ強と現在から20%増加すると考えられます。

ロビン
ロビン

2050年の約700EJは東日本大震災350回分ものエネルギーとなりますね・・・

再生可能エネルギーの成長が期待される

上のグラフは色分けされていますが、
青:水力発電、黒:原子力発電、グレー:再生可能エネルギー、赤:天然ガス、黄緑:石油、黄:石炭を表しています。

今後40年のエネルギー消費量の推移をみると、再生可能エネルギークリーンエネルギー)の増加率が最も大きく、2050年には現在の3倍以上になると推測されています。

特に重要視されている風力発電業界の動向はこちらの記事で紹介しています。

ロビン
ロビン

ちなみに、水力発電も再生可能エネルギーの1つですが、
再生可能エネルギーのかなりの割合を占めるので、統計上敢えて区別しているのだと思います。

石油・石炭由来のエネルギーは緩やかに減少

「脱炭素」「水素社会」という言葉が流行る中、今後数十年で急激にクリーンエネルギーに置き換わっていくものと考えていましたが、実際は違うようです。

どうやらCO2を多く排出する石油・石炭由来のエネルギーは、
今後数十年で確実に減少へと向かっていくものの、その変化は緩やかなようです。

ロビン
ロビン

エネルギー消費量の20%増に対応するには、一定量の石油・石炭由来エネルギーが必要ということですね

天然ガスは微増する?

天然ガスは現在と2050年の予測を比べると、約20%エネルギー消費量が増加するようです。

個人的にはこの結果に一番驚きました。石油・石炭と同じように緩やかに減少していくと思っていたからです。

しかし、見方によってはクリーンなエネルギーという認識もできるようです。

都市ガスの主原料である液化天然ガス(LNG)は、不純物をほとんど含まないクリーンなエネルギーです。

燃焼時に、温室効果ガスの一つといわれるCO₂(二酸化炭素)の発生量が少ないのが特長です。さらに、酸性雨や大気汚染の原因とされるNOx(窒素酸化物)の発生量も少なく、またSOx(硫黄酸化物)が発生しない、環境特性に優れた理想的なエネルギーです。

引用:日本ガス協会
ロビン
ロビン

天然ガスは排出する二酸化炭素が少ないと、そういえば高校の地理の授業で習ったような・・・

といっても、天然ガスは有限で再生可能エネルギーではないので、2050年以降も安定して増えていくかは分からないですね。

エネルギー消費大国「中国」

エネルギー消費大国

このグラフは2019年の国別エネルギー消費量を示したものです。
上位から1位中国、2位アメリカ、3位インド、4位ロシア、5位日本という結果になりました。

1位の中国に至っては、141.7EJと2019年の世界消費エネルギー約600EJの24%を占めていることが分かります。

2位のアメリカは、94.65EJと世界の16%を占める結果となりました。

BRIC諸国(ブラジル、ロシア、インド、中国)などの新興経済国が上位にいることがわかります。

ロビン
ロビン

日本も含めですが、エネルギー消費上位の国は、脱炭素ひいては再生可能エネルギーの導入に力を入れる責任がありますよね。

では次に、再生可能エネルギー導入の上位国を見ていきたいと思います。

再生可能エネルギーでリードする中国

このグラフは2019年に設置された再生可能電力容量の上位国を示したものです。

再生可能電力容量

再生可能エネルギー源を使用して発電する設備の最大発電容量。

つまり、数字が大きいほど
再生可能エネルギーの発電設備(水力・風力・太陽光など)の導入を多く行っている=再生可能エネルギーに力を入れている
ことになります。

上位を見ると1位中国、2位アメリカ、3位ブラジルという結果になりました。

1位の中国は約758.6ギガワットの容量を持つ再生可能エネルギー設備を導入し、2位の米国の約264.5ギガワットに約3倍近い差をつけています。

日本とロシアはエネルギー消費大国でありながら、再生可能電力容量ではそれぞれ7位9位と出遅れています。

ロビン
ロビン

中国はバンバン大気汚染してるイメージがありました。
ちょっと意外じゃないですか?

再生可能エネルギーを支える水力発電の課題

再生可能エネルギーは、いまだ水力発電がメインとなっていますが、

中国・ブラジルは河川が豊富で水力発電に適しているという地形的な理由により導入が進んでいるようです。しかし一方で水力発電には3つの大きな課題があるとされています。

水力発電の3つの課題

①環境への影響
大規模ダム建設による周囲の生態系への影響が懸念されています。最近では環境への影響が少ないマイクロ水力発電の導入も進んできているようです。
②送電ロス
発電場所(地方)から電力消費場所(市街地)までの距離があるため、送電ロスが発生します。つまり、必要な電力プラスアルファ分発電しなくてならず効率が悪いです。
③干ばつの影響
水力発電はその土地の気候や天候に左右されます。雨が降りダムに水を貯められないと発電ができません。ブラジルでは一部地域でアマゾン川が干上がり大規模停電が発生したこともあるようです。

ロビン
ロビン

これら課題を考えると、他の再生可能エネルギー(風力・太陽光)の今後の成長が不可欠ですね・・・

まとめ

今回の内容をまとめると以下の通りです。

現在・未来の再生可能エネルギー動向
  • 現在のエネルギー消費量・再生可能エネルギー導入共にTOPは中国
  • 現在の日本はエネルギー消費大国でありながら、再生可能エネルギーに出遅れている
  • 未来のエネルギー消費増加分は、天然ガスと再生可能エネルギーで支えることになる
ロビン
ロビン

エネルギー業界への投資をするなら、「天然ガス」や「再生可能エネルギー」に力を入れる企業が良いかと思います。

コメント